わたしが目まいや頭痛に悩まされたのは、まだシックハウス症候群が取りざたされる前のことです。その頃、内装の仕上げ工事が終わるころの窓を閉め切った換気されていない室内には、ホルムアルデヒドが充満していることを知らずに、打合せや確認作業に追われ長い時間、わるい空気を吸い続けたためである。

 

のちに原因に気付くも、厚生労働省より含有率などの規制が強化された為、問題ないものと思ってしまっていました。しかし、有害物質は100%無くなったのではないため、人体に影響を及ぼす可能性があることに気付き、建築材料の見直しをするきっかけとなりました。

 

四季のある日本の気候風土には、古来から伝わる無垢の木や土壁を使った呼吸する家が適しているのです。梅雨の湿気が多い時期には柱や壁が湿気を吸収し、冬の乾燥した時期には湿気を放出するという呼吸を繰り返してくれている。

 

私たちの住まいづくりは、住む人たちが気持ちよく健康で幸せに暮らせるように、選び抜いた良質な自然素材をどのように使うかをご提案いたします。

無垢の木

無垢の木とは原木から製材・加工して木本来の質感、風合いという面で魅力があり、化学物質を含まないものです。たとえば杉の断熱性はコンクリートの約10倍、鉄の約400倍とも言われ、周囲の温度に影響されにくいため夏は涼しく、冬は暖かい環境を生み出します。また杉の引っ張り強度は鉄の約4倍。コンクリートの198倍にもなり、圧縮強度ではコンクリートの約6倍になります。

 

 無垢の木の住まいなら、中にいるだけで森林浴効果が得られます。樹木が発する芳香成分のはたらきによるもので、人間の自律神 経を安定させる作用があると言われています。この作用は樹木が伐採され、木材となっても失われないものです。 更に木には、音を適度に吸収してきれいに響かせる性質や、人間には有害な波長の短い紫外線を吸収し、波長の長い赤外線を反射する性質もありあます。

 

OKUZAWAの家づくりでは、この無垢の木を土台・柱・梁などの構造体と階段・フローリング・窓枠などの仕上げ材に使います。特に仕上げ材は、木の温もりを感じることが出来、無垢の階段や無垢のフローリングは夏場に素足で歩いてもべたついたりしません。自然素材モデルハウス「三角の家」は、吉野ひのきやパインを施してますので、ここち良い肌触りとひのきの良い香りを感じることができます。

稚内産の珪藻土

珪藻土とは、藻類の一種である珪藻の殻の化石よりなる堆積物(堆積岩)です。珪藻土は植物性プランクトン(藻)が化石化したもので、昔から火に強い土として、七輪、コンロ、耐火断熱レンガの原料として使用されてきました。古代ギリシャでは、研磨剤や水に浮く土として軽量レンガに利用されました。トルコのイスタンブールには、6世紀に珪藻土で建築されたアヤソフィア寺院のドームが残っています。日本では食べられる土として熊本城の内壁材に使用されて、籠城(ろうじょう)に備えたり、輪島漆器(しっき)の下塗材として江戸時代より伝統的に用いられています。

 

私がこの珪藻土を採用している一番の理由は、空気をきれいにしてくれる事です。自然素材100%・調湿作用の高い稚内産・安心の未焼成、そしてEMを混入していることが他の珪藻土と違うところです。三角の家で生活をスタートして4年、室内がいつもきれいな空気なので毎日がとても気持ちが良いです。エアコンも換気扇もほとんど使っていないです。この珪藻土の空間を体感すれば良さが分かると思いますよ。自然素材モデルハウス「三角の家」は消臭効果や調湿作用の体験もできます。

貝灰漆喰

たくさんの緑に囲まれ海のある鎌倉は、自然に囲まれて恵まれている分、自然の影響を受けやすい。自然が多いと動物や虫がたくさんいる。だから細菌などの微生物も生息しやすい。
なかでも、カビは80,000種以上あり、住宅に付くものは数十種類あると言われている。カビは、梅雨時の気温25℃前後湿度80%ほどで猛繁殖する。これらの原因で鎌倉の建物の外壁にカビや藻などの汚れが付きやすい。

この汚れから建物を守るために、鎌倉建設オリジナルの漆喰を研究開発して、北鎌倉スタジオ「北小路之居」に採用いたしました。
強アルカリ性ではカビは増殖しないので、石灰ではなく、熊本城や姫路城にも使われているアルカリ性の高い貝灰を主成分とし、有明海産の貝灰と青森県産の貝灰をブレンドしました。その他、つのまたやスサも国産の物を使い自然素材100%の貝灰漆喰を造りました。

 

 

ウッドチップ壁紙


ヨーロッパではポピュラーな再生紙とウッドチップでできた壁紙です。紙と木でできているので、呼吸し、湿気がこもらずカビなどの原因である結露を防ぎま す。また、汚れたら水性塗料「デュブロン」(リボス社製)で何度も塗り替えできるので、貼り替えのコストを省くことができる、ゴミの出な いエコロジーな壁紙です。デュブロンは石膏ボードや紙壁紙など室内壁、天井に塗れる100%天然の水性塗料です。呼吸し、静電気を防ぐ、快適な室内環境をつくるだけでなく、何度も上から塗ることで手軽にメンテナンスができます。

天然塗料


無垢フローリングや無垢階段など木部には天然成分からできている自然塗料リボス社製オイルフィニッシュを採用しています。
 

熊本産 健康畳

熊本県八代の生産農家から仕入れたいぐさを使った「正直たたみ」。生産者の方が品質証明書を発行しているいぐさは、香りも肌触りも最高です。

MOISS

MOISSは珪酸カルシウム水和物(トバモライト結晶)の構造に、粘土鉱物・バーミキュライト(尾鉱)を均一かつ同一方向に分散形成し、これを機能のみならずテクスチャとした内装仕上材です。粘りがあるので耐震性に優れ、防火性能もあり、調湿作用もあるので壁が呼吸するので壁内に湿気が溜まらないのです。